こんにちは!AnotherMeadowです。
「更年期になるとなりやすいと聞いたかくれ貧血とは何だろう?」
「更年期にかくれ貧血になると、どのような症状が出るのだろう?」
この記事を読んでいる方は、このような疑問を持っているのではないでしょうか。
これまでかくれ貧血を経験したことがないと、かくれ貧血とは何なのか、どのような症状が出るのかが気になり、不安になりますよね。
かくれ貧血とは、簡単にいうと「体内の鉄が不足している状態」をいいます。
原因は様々ありますが、その1つに「女性ホルモンバランスの乱れによる月経過多の症状」があります。更年期は女性ホルモンバランスが乱れやすいため、かくれ貧血が起きやすいのです。
しかし、ご安心ください。
かくれ貧血の症状と対策をあらかじめ知っておけば、予防したり、かくれ貧血に当てはまったときもすぐに対処したりすることが可能です。
そこでこの記事では、更年期のかくれ貧血について詳しく説明しています。
読んでいただければ、更年期に起こりやすいかくれ貧血について十分に理解できます。ぜひ最後までご覧ください。
貧血とは
かくれ貧血の特徴を知るには、まず「貧血」について理解する必要があります。かくれ貧血と貧血は因果関係にあるからです。
貧血とは、次の2つが生じている状態をいいます。
- 赤血球の数が減少している
- ヘモグロビン濃度が低下している
赤血球は血液の成分、ヘモグロビンは赤血球に含まれる血色素のことです。これらは血液の流れに沿って酸素を体中に運ぶ働きがある、人間が生きていく上で重要なものです。
しかし、様々な原因によって赤血球の数が減ったり、ヘモグロビンの濃度が低くなったりすると血液が薄くなります。この状態が貧血です。
貧血であるかどうかは、健康診断や人間ドックの血液検査で分かるのが一般的です。
女性であれば、ヘモグロビンの値が12.0g/dl以下であると貧血と判断されます(参考:国立長寿医療研究センター「貧血の原因は? 」 )。
貧血になると酸素が体に行き渡らなくなるため、以下のような様々な症状が起こるようになります。
疲れやすい 頭痛 息切れ 運動機能の低下 など |
かくれ貧血とは何か
冒頭で、かくれ貧血は簡単にいうと「体内の鉄が不足している状態」と説明しました。
具体的にいうと、以下のように鉄の貯蔵や補充を担うたんぱく質「フェリチン」が不足している状態のことをいいます。
- 体の細胞内に鉄を貯める
- 血液中の鉄が不足したとき、細胞内に貯めた鉄を補う
体の細胞内に貯まった鉄が使われ続けると、フェリチンは減っていきます。そうなると細胞内に貯めた鉄を補うフェリチンの働きもなくなるため、結果として体内の鉄が不足するのです。
かくれ貧血になる主な原因には、以下が挙げられます。
原因 | 詳細 |
月経過多を伴う症状 | 月経過多を伴う症状は鉄不足を招く 頻発月経(月経周期の短縮) 1カ月に数回月経が生じるため、月経量が増える 子宮筋腫(子宮の筋層にできる良性のしこり) 月経時に剥がれ落ちる子宮内膜量が増えるため、月経量が増える 子宮腺筋症(子宮内膜が子宮の内側以外にできる症状) 月経時に剥がれ落ちる子宮内膜量が増えるため、月経量が増える |
偏食や過度なダイエット | 鉄の摂取量が少なくなるため、鉄不足になりやすい |
消化器系疾患 | 以下のような消化器系疾患は慢性的な出血が起こり、鉄不足になりやすい 胃潰瘍 胃がん 大腸がん など |
上記の原因の中で、更年期のかくれ貧血の原因に大きく関わるのは「月経過多を伴う症状」です。
更年期になると月経に影響を与える女性ホルモンバランスが乱れやすくなるため、上記のような月経過多を伴う症状が起こりやすくなります。それに伴って体内の鉄が減ってしまうため、かくれ貧血になるのです。
かくれ貧血は、前述した貧血の一因でもあります。ヘモグロビンの材料の1つに鉄があるからです。
かくれ貧血によって血液に鉄を補えなくなるとヘモグロビンが作られなくなるため、貧血になります。
このようにかくれ貧血は鉄不足だけでなく、貧血を引き起こす一因にもなる見逃せない症状なのです。
かくれ貧血の判断基準
かくれ貧血であるかは、「症状」と「血液検査」の2つで判断できます。それぞれどのような基準でかくれ貧血と判断されるのかを説明していきましょう。
症状で判断するかくれ貧血
月経があり、以下の症状が起きているとかくれ貧血である可能性があります。
当てはまる症状がないか、チェックしてみてください。
チェック欄 | 症状 |
頭痛 | |
偏頭痛 | |
頭重感 | |
肩こり | |
腰痛 | |
疲れが取れにくくだるい | |
めまい | |
たちくらみ | |
動悸 | |
息切れ | |
冷え性 | |
肌荒れ | |
爪が割れやすい | |
炭水化物や甘いものが無性に欲しくなる | |
肥満 | |
喉の違和感・つかえ | |
食べ物を飲み込みにくい | |
いらいら | |
神経過敏 | |
集中力低下 | |
摂食障害 | |
うつ(産後うつも) | |
不妊症 |
血液検査で判断するかくれ貧血
フェリチンの値が分かる血液検査をすると、かくれ貧血であるかが明確に分かります。
この血液検査によって、フェリチンの値が30マイクログラム/L未満であるとかくれ貧血と判断されます(参考:厚生労働省eJIM「鉄」)。
ご自身がかくれ貧血であるかを正確に判断したい場合は、血液検査で調べるのが良いでしょう。
血液検査を受けるときの注意 |
医療機関では、診療を受けなければ血液検査を行えないことが多いです 医師の診察によってかくれ貧血の症状が認められないものの、血液検査を希望する場合は自費となるのが一般的です |
かくれ貧血に当てはまった時の対策は?
かくれ貧血に当てはまった場合は、「鉄を体に貯める対策」を行えば改善に向かいます。以下がその対策例です。
対策 | 詳細 |
鉄分が豊富な食べ物を摂る | レバーや赤身の魚、大豆製品などを摂る |
たんぱく質が豊富な食べ物を摂る | 肉類や魚類を摂る |
ビタミンCを含む食べ物を摂る | 緑黄色野菜や果物などを摂る |
サプリを摂る | 鉄分やビタミンCを含むサプリを摂る 更年期の場合は、女性ホルモンバランスの乱れにアプローチするエクオールを含むサプリを摂るのも有効 |
ただし、医師の診察と血液検査によってかくれ貧血の診断を受けた場合は、その医師の指導に従って対策しましょう。
医師の指導の中には上記のような食事の改善が含まれることもありますが、症状によっては鉄剤(造血剤)などが処方されたり、症状に合わせた治療法が施されたりします。
かくれ貧血の対策について詳しくは、当ブログに掲載の以下「更年期のかくれ貧血対策4選|注意点や改善しないときの対処法も解説」で説明しています。具体的に知りたい方は、ご覧ください。
まとめ
今回は更年期に起こりやすいかくれ貧血について紹介してきました。
更年期のかくれ貧血は、具体的な症状や対策を知っておけばすぐに対処できるようになるため、大きな不安を抱える必要はありません。
ここでお伝えした内容をご参考いただき、更年期のかくれ貧血に備えてみてください。
この記事が、更年期に起きやすいかくれ貧血についての不安を解消するのにお役に立てれば幸いです。